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(『勝ち続ける意志力』読了

 ウメハラこと梅原大吾氏の本『勝ち続ける意志力』を購入、読了。うむ、面白かった。

 「ウメハラって誰よ」という人はリンク先を読んでもらうとして、内容はウメハラ氏自身のゲームとの関わりや勝負事についての話。一度の試合での勝敗には拘らず、それを通じての自身の成長こそを目的にする考え方、そしてそこに至るまでの経緯についての話なのだが、少々意外だったのはゲームに対して挫折した話と、それに続く麻雀に対しても挫折した話。

 以下は俺の解釈が多分に含まれるのでできれば実際に読んで確認して欲しいと前置きしつつ書くが、

 ウメハラ氏はかつて、自分がゲームに打ち込み続けることで周囲からのゲームに対する評価を、ひいては自分に対する評価を変えられるんじゃないか、そういう思いを抱いてゲームを続けてきたらしい。だがそのような変化は起きなかった。起こせなかった。そしてそういった変化を起こせなかったことで諦めをつけ、ゲームから離れた。その後は麻雀の世界に挑み、トップクラスまで上り詰めるがそこで「ゲームと同じような絶望的な状況に出くわすのではないか」という疑念が生じ、麻雀からも離れてしまう。

 そこでウメハラ氏は悩む。作中の一文を引用すると「結局、26年間も生きてきて何も成し遂げられない自分がいた」。

 ……まあ、この後のウメハラ氏がどうなるかは大体の人が知っているように、再びゲームの世界に戻ってきてプロゲーマーとなるわけだが、そのへんは本書を読んでもらいたい、ということで。ただ、俺としては上記のあたりがかなり意外であった。そして共感を抱いた。

 以下は本書とは離れて、俺自身の話になってしまうが。
 俺を含めある程度以上ゲームに色々なものを捧げてきた(もしくは搾り取られてきた)人は、もしかしたら誰もがそうなのかも知れないと思いつつ書くが、20代半ばから後半くらいに俺は「自分にはゲームしかないが、それはもうこの歳でどうなんだ?」という考えにかなり打ちのめされていたことがある。周囲の友人はゲームを辞めていくし、ある者は結婚するし、あまつさえかつての友人から「いい歳してゲームもねえだろ」と吐き捨てるように言われたこともある。酷いっちゃ酷いセリフだが、正論と言えば正論でもあろう(決してゲームを遊ぶことを否定はしないけど)。

 まあ、それから数年が経った今となっては「趣味なんだからそれでいいだろ、ゲームやることの何が悪い。仕事はしてるしそれで稼いだ自分の金で楽しむことに何の問題があるんだ」という割り切りを持てるようになった俺であるが(これが良い割り切りなのか悪い割り切りなのかはともかくとして)、ウメハラ氏もそういった悩みを抱えていた時期があった、ということが俺にとっては意外であった。そして共感を抱いたわけだ。
 尤も俺とウメハラ氏とでは、ゲームに対して積み重ねてきた時間も、築いてきた実績も比較するべくもないことは言うまでもない。それでも、あれほどの人でもこういうことで悩んだんだ、というのは目新しい発見だった。

 そういった点を抜きにしても、ウメハラ氏の勝負事に対する意識、加えてそこから自分を成長させることへの意識など、そういった点に対する物事の考え方を知ることができただけでも面白かった。いい買い物をした。

 というわけで、興味ある人はチェックしてみては如何かと。最初のリンク先でちょっとだけなら読むこともできるし、そこを読んでみて判断するのもいいかも知れない。


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 明日はボダブレ話など予定。
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